PRINCE2について

PRINCE2は、最新のベストプラクティスに基づいて構築されたプロジェクトマネジメントメソッドです。

PRINCE2には2レベルにおける3種類の試験がございます。第一段階はPRINCE2ファンデーション試験です。ファンデーション試験合格が、上級レベルであるPRINCE2プラクティショナ試験受験の必須条件です。

PRINCE2プラクティショナ試験に合格すると認定PRINCE2プラクティショナとなり、履歴書や名刺にその旨を記載することができます。認定期間は5年間で、その後登録ステータスの継続をお考えの場合はPRINCE2リレジストレーション試験を受験する必要があります。試験に合格すると、プラクティショナとして5年間再登録されます。

PRINCE2とは?

PRINCE2の起源は、1970年代にSimpact Systems社が開発し、1979年に英国政府のITプロジェクトにおけるプロジェクトマネジメントメソッドとして採用されたPROMPTです。

PROMPTを基礎として10年後にPRINCEが開発され、どのような形態のプロジェクトにおいても利用できる包括的な手法としてPRINCE2が開発される1996年まで、ITプロジェクトのマネジメントメソッドとして利用されました。

プロジェクトマネジメントの最新動向を反映させるため、1996年より数回に渡ってPRINCE2マニュアルは改訂されてきました。最新の改定は2009年に行われました。

PRINCE2を学ぶ3つの理由

プロジェクトマネジメントスキルの向上

PRINCE2を学びその効果的な利用を理解することで、プロジェクトでの役割で成功をおさめることができます。PRINCE2はプロジェクトマネジメントのベストプラクティスに基づいているため、数多くの経験豊かなプロジェクトマネージャ及びスポンサーの経験から恩恵を受けることができます。また、異なるプロジェクト及び組織間で共有されるボキャブラリについて学ぶことができます。

PRINCE2の最も重要な側面は、プロジェクトマネジメントのベストプラクティスを常に向上させることができることです。PRINCE2を利用することで、次第にミスを減らし、能力を向上させることができるようになります。究極的にはキャリア促進へとつながり、雇用者にとっても大きな助けとなります。

雇用チャンスの拡大

PRINCE2資格の需要は、世界各国の企業でますます高まっています。そして、PRICE2資格が必要とされるのは、プロジェクトマネージャだけではありません。ビジネス分野において、プロジェクトの影響を受けるマネジメントロールでは、自身がプロジェクトマネジメントを行わない場合でもプロジェクトで使用される用語を理解している必要があります。これが、PRINCE2の人気が近年高まっている理由の一つです。

PRINCE2資格を取得し、世界で最も有名なプロジェクトマネジメントメソッドの知識を有していることを未来の雇用主に示しましょう。

業務における自信の向上

どのような決定を、誰が、何時行わなければならないのか、をPRINCE2によって理解しやすくなります。また、なぜこの決定がプロジェクトにおいて重要かを理解する手助けともなり、プロジェクトマネジメントの役割を果たす能力と自信を高めます。

誰がPRINCE2を利用しているのか?

PRINCE2は様々な公的機関、民間団体、チャリティ団体で幅広く利用されています。これらの組織は、プロジェクトのより良い管理のためのプロジェクトマネジメントメソッドとしてPRINCE2を選択しています。

以下が、PRINCE2を利用している組織の例です。

バークレイズ銀行、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ社、BP社、BTグループ、DHL社、ING銀行、北大西洋条約機構(NATO)、フィリップス社、ロールスロイス社、シーメンス社、スカンディア社、サン・マイクロシステムズ社、テスコ社、国際連合、ロンドンオリンピック会場建設委員会、バークレイズ、ポストオフィス。

PRINCE2のベネフィット

PRINCE2は、プロジェクトにおいて組織が効果的に意思決定をできるようにする、適切な管理の実施を可能にします。報告書などによるこの管理は、プロジェクトマネジメントチームのあらゆるレベルで適用することが可能です。

また、PRINCE2は、プロジェクトマネジメントチームの一員としての数多くの重要な役割やそれに対応する責任を定義します。定義された責任は、どのような決定が、いつ、誰によってなされるべきかを決定します。これにより、支出や資源配分等の決定が適切な立場の人間により、適切なタイミングで行われることが可能になります。

従ってPRINCE2 がリスクとリソースのより優れた管理及びプロジェクトの成功可能性の最大化をもたらすため、組織はそのベネフィットを享受することができるのです。

さらに、PRINCE2をプロジェクトマネジメントメソッドとして選択・採用する組織には、以下のベネフィットがあります。

あらゆるプロジェクトに共通するアプローチである。
ステークホルダーがプロジェクトで用いる共通言語である。
各人がそれぞれの役割を認識するよう明確に定義された委任、権限及び責任の構造である。
プロジェクトの開始・中間・終了時と、明確に定義された決定点がある。
さまざまな種類・規模のプロジェクトに利用可能である。
SCRUM、AGILEなどの専門及び業界に特化したアプローチと共に利用可能である。
プロジェクトが、何を、なぜ、いつ、誰によって、誰に向けて実行されるのかに焦点を合わせている。
様々なプロジェクトステークホルダーのニーズを満たすため、計画のあらゆるレベルにおける利用を推奨している。
「例外による管理」の原則により、シニアマネージャーの時間を効率的利用を促進する。
プロジェクトが費用に見合う価値をもたらすことを確実にするため、プロジェクト出資者がプロジェクトベネフィットに集中することを促進する。
プロジェクトマネジメントプラクティスを継続的に向上させるメカニズムを含有している。

PRINCE2は、プロジェクトマネジメントのスキル向上及び就業機会の拡大を目的とする方、プロジェクトにおいて重要な決定を下すスポンサー、プロジェクトマネージャ、そしてプログラムマネージャにもベネフィットをもたらします。このような方々にとって、PRINCE2資格はより効果的なPRINCE2の適用と同時に、就業機会の拡大を促進するものなのです。